阿川さんは、前進のかつら文庫に所属していたそうです。ご自身は、本が苦手とおっしゃってましたが、上のお兄様が本が大好きで、その後よく、ボーッとしていたそうです。 かつら文庫で、とても印象に残っていることで、今、とても危惧していることで、本を読んだあとの子供達を見てとても心配していることがあると言うのである。 というのも、それは、『本を読んだあとである』というのです。今の子供達は、テレビやゲームや習い事や、色んなことで忙しすぎる。本を読んでもすぐに切り替えて別のことをしなければならないというのです。 本を読んでも読んだあとボーッとする事が大切なんだとおっしゃったそうです。 それは、どういう事かというと、ひとつの本を読んだあと、例えば、サンタクロースのお話を読んで、その後サンタクロースについて考えるその時間こそが大切なのだというのです。 サンタクロースは、どうなんだろう。なんでうちがわかるんだろうか。どうして僕の欲しいものがわかるんだろうか。もし、隣りの誰誰君の欲しいものと間違えたら大変だとか、サンタクロースは煙突から来るというけどうちには煙突がないけど、どうするんだろう。裏口をあけておいた方がいいだろうかと、お母さんに怒られるのを覚悟して裏口の鍵をこっそり開けておいたり、ちゃんと欲しいものを今年も届けてくれるのだろうか。伝えるために手紙を書いた方がいいのではないか。 後々同級生に、お前サンタクロースをまだ信じてるのか?サンタクロースなんかいないんだよ。ばかだなあと言われる時が来ても、そのサンタクロースについて考えたその引き出しはいつまでも心に残り、その引き出しこそが大切なのだという事を教えてもらったのです。 本を読んで、ボーッと考える、思いを巡らす。ワクワクしてドキドキしてかんがえる。本を読んで大切なことはその読んだあとなのだそうです。 運動もいくつも習い事をして決められたことだけをこなすより、自分で考えて木登りしたり川に飛び込んだり、虫を捕まえたり木登りしたり、追いかけっこしたりと様々なことを自由にやった子ども方が 運動能力が高くなると聞いたことがあったのですが、本を読んだあとのぼーとする時間が大切と言う事、目から鱗でした! まだまだ、沢山楽しいそして考えさせられるお話をして下さいました。 阿川佐和子さんありがとうございました。

☆阿川佐和子さんの著書☆